INTERVIEW

バロック

取材/文:なるまゆか   公開日:2012.12.17

バロックがベーシスト万作の突然の失踪というアクシデントに見舞われたのは6月のこと。万作の帰りを待ちながら3人でツアーをこなしてきた彼らは、11月にNHKホールで行われた「第4現象」で、「3人でバロックを続けていく」とファンに伝えた。そしてその日発表された新曲「キズナ」が12月12日にリリースとなった。「キズナ」は4人のバロックに対するケジメだと彼らは言う。前を見て歩くための決断を下した彼らの現在の思いを訊いた。

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決断、そして未来へ

―― 万作さんの失踪がオフィシャルサイトで発表されたとき、これは真実なのか、バロックのことだからもしかしたら壮大なネタなんじゃないか、そんなふうに思ってしまったほど、本当に突然のことで驚きました。皆さんにとっても突然のことだったんですよね。

:そうですね。ツアーのリハーサルのとき、まさにツアー初日の前日に、いないっていうのがわかって。ホントに全く連絡が取れなくなってしまって。

―― 万作さんがいないっていうのがわかったときまず何が頭をよぎりましたか?

:とりあえずツアー始まるよなって思って、色んなところに連絡しまくって。

:探せるところは全部探して。

:明日までにできることは全部やろうってとにかく動いたよね。

―― それでも何も手掛かりはなく。

:なかったですね。でもツアーは止めたくなかったし、やらなきゃいけないって思ってました。

:最初は「すぐ帰ってくるだろう」って思ってたんですよ。ツアー直前だったから、“止める”っていう選択肢はなかったし。一緒にやっていたときにNHKホールのライヴまではスケジュールが決まっていたから、そこまでは帰ってくる可能性があると思ってたんですよね。だから、待つというスタンスでやり続けて。

:ステージセットも万ちゃんがいつフラッと現れたとしてもすぐ弾ける状態にしてましたからね。

―― 待つというスタンスであっても、時間が経つにつれて、その先のバロックをどうするか、考えなければいけなくなりましたよね。

:うん。3人で話しましたね。たくさん。

:基本は全員「続けたい」っていう気持ちだったけど、4人から3人になるっていうのはバランスも変わるし、バンドとしての見え方も変わるし、悩みは多かったですね。

―― 悩みはあれど、3人でバロックを続けていくという意志は固かった。

:そうですね。

―― NHKホールのライヴでその決断をファンに発表したわけですけど、怜さん、伝えるときの言葉選びは、慎重になったんじゃないですか?

:そうですね、うーん、俺が1人で喋るか、それとも3人で喋るか、ステージに上がる直前まで色んなパターンを考えてはいたんですけど、結局、俺が代表して素直な言葉で、そのときの感情を伝えるのが一番なんじゃないかなって思って俺が伝えました。慎重になるというより、伝えるべきことを自分の言葉でちゃんと伝えなきゃって、みんなと同じ目線で今のあるがままの気持ちを伝えようと思って、うん、話しましたね。

―― ファンの反応とか、不安はありませんでしたか?

:何かを間違えれば全く違って捉えられてしまうこともあるかもしれない。そういうことも考えなくはなかったけど、自分たちの素直な気持ちはちゃんと伝わると思ってました。ゼロではなかったけど、そこまで不安はなかったですよ。

―― 終わったあとはホッとしたんじゃないですか?

:ううん。なんかね、そういう感じではなかったんですよ。たぶん俺らよりファンの子の方がそういう感情だったんじゃないかな。

:「やっと聞けた」っていう気持ちが強かっただろうし。

―― NHKホールのライヴまでに、ファンからは色々な声が届いてましたよね。

:そうですね。俺らのことを思って色々と気持ちを伝えてきてくれるんだと思うんですよ。さっき圭が言ってたけど、NHKホールまでは4人で一緒に決めていたスケジュールだったから、そこまでは万ちゃんがいつ帰ってきてもいいようにしていたかったんです。それはバンドのわがままだったと思うし、長い時間待たせてしまったファンの子には申し訳なく思うけど、ツアーやこの一連の流れで少しでも俺らの気持ちが伝わってればいいなって思いますね。

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