INTERVIEW

MERRY

取材/文:なるまゆか   公開日:2013.11.08

ガラ(Vo.)の療養のため、今年2月のSHIBUYA-AX公演をもって一時活動休止に入ったMERRY。それから半年の時間を経て、8月10日の日比谷野音公演で見事に復活を遂げた彼らが11月6日にニューシングル「ZERO –ゼロ-」をリリースした。
活動休止期間はMERRYを見つめ直す時間であり、MERRYの良さを再確認できたという彼ら。MERRYの新しい物語のスタートを告げる「ZERO –ゼロ-」は、MERRYのあるべき姿、そして未来へ向かう彼らの強い意志が感じられる1枚だ。
ガラ(Vo.)、結生(Gt.)、ネロ(Dr.)の3人に、活動休止からの時間を振り返りながら、じっくりと話を訊いた。

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ZERO -ゼロ- に込めた想い

―― 2月のAX公演のあと、ガラさんは治療に入られたんですよね。

ガラ:AXが終わって数日後に入院、そして手術をして、入院期間は1ヶ月くらいだったんですけど、そのあともずっとリハビリをしてました。今まで入院も手術もしたことがなかったから初めてのことだらけで、でも入院したから見えたもの、経験できたことがあって、人生観が変わった半年でしたね。自分にとって、手術をしたことは今年一番の出来事でした。

―― 入院、手術、リハビリと、身体的には相当のツラさがあったと思いますが。

ガラ:術後は痛みもあったし、熱も下がらなくて、「こんなになるなら手術しない方がよかった」なんて思ったりもしたけど、今は、それまであった慢性的な痛みがなくなったので、きちんと治療してよかったなって思ってます。

―― このタイミングできちんと治療をするというのは前々から計画的なことだったんですか?

ガラ:いや、このタイミングって決めていたわけではなかったんですよ。「梟」をリリースするタイミングで手術をすることをメンバーに話したんですけど、「梟」は、ここから攻撃していこう、もっと遠くに届けよう、MERRYの音を広げていこうという気持ちを込めた曲で、MERRYの中ではとても開けた曲だったから、こういう曲ができたタイミングで活動休止を決断するのは正直すごく悩んだんです。でも痛みを我慢して続けていっても未来はないし、今を逃したらもっとできなくなるかもしれないと思って決断しました。広げ始めたところで止めてしまうのはもったいないとも思ったけど、MERRYとしても、ヴォーカル・ガラとしても、ここでちゃんと治して態勢を整えようと。

―― せっかく開き始めた気持ちが活動休止という決断で閉じてしまうことはなかったんですか?

ガラ:活動休止はMERRYにとって初めてのことだったけど、それをマイナスにとらえてほしくなかった。マイナスのことにしちゃダメだって思ったんです。だから、閉じてしまうんじゃなくて、開いてるところで一度止まってる、そういう感覚でした。活動は止まってるけど、気持ちは未来に向いてましたね。

―― 「未来」というのはAXのライヴですごく伝わりました。活動休止ってすごくネガティブな印象のある言葉ですけど、AXはポジティブな印象しかありませんでした。

ガラ:すごくいいライヴでしたよね。ステージのパワー、熱、本当にすごかった。明日があるライヴじゃない、今日しかないライヴ。俺らにもこんなパワーが出せるんだって思ったし、これを常にやらないとダメだなって、ライヴも作品も、常にこれだけのパワーが出せたら俺たちは最強だなって。そんなふうに活動休止前最後のライヴで思えたことはバンドにとって本当にプラスだったと思いますね。

―― 結生さんはこの活動休止の時間はどのようにとらえていますか?

結生:活動休止するとバンドを客観的に見れるっていう話をよく聞いてたんですけど、ホントに客観的に見れた半年でした。活動を止めてみないとわからないことってあるんですよ。MERRYの良さも再確認できたし、MERRYのあるべき姿というか、そういうものがわかって、MERRYの持ち味を最大限発揮できるように、野音という目標に向かってましたね。有意義な時間だったなって思います。

―― 今までもバンドを見直すタイミングはあったと思うんですが、それとは…

結生:違いますね。環境が変わりながらも活動は続いている。そういう状況とは全然違う。活動が止まったからこそ見えるものがいっぱいありました。思考が変わるっていう感じかな。意識してできることじゃなくて実際にその状況に置かれてみないとわからないことだから言葉で説明するのは難しいんですけど。活動休止後すぐはまだ野音っていう目標も見えずにいたから不安もあったし、でもその不安を乗り越えるために、自分が復活したときに見せたい姿を想像するようになったんです。初期衝動に近い感じでしたね。バンドを結成したときに初ライヴを想像してるような。原点回帰というか、すごく自然になれた気がします。

―― ネロさんはどのような時間でしたか?

ネロ:表向きは一時活動休止だったけど、バンドって解散しない限り生きていると思うんですよ。だから止まっていても生きている、息をしている、そういう感覚だったし、表立ったことはしていないけどずっとMERRYのことを考えてました。活動しながらとは違って、一人のリスナーとしてMERRYを見ることができて、今何をしなければいけないのか、再確認できた時間でした。休止期間中は色々なバンドのライヴも見たし、CDも聴いたし、映画もたくさん見たんですよ。

―― 吸収の時間でもあったんですね。

ネロ:そうですね。俺、常に「何か盗めないかな」って考えてるんですよ。見たもの、聴いたものをヒントにして新しい風をMERRYに吹かせられたらいいなって。まだまだ知らないものがたくさんありましたね。それに今までたくさんのバンドと対バンさせてもらって、そこから得るものも多かったなって改めて思ったんです。それも今後のMERRYに活かしていかなきゃいけない要素で、どうやったらMERRYをパワーアップさせられるか、これからのMERRYの野望、そういうものを考えられた時間でしたね。

―― ネロさんの頭の中に浮かんだ未来のMERRYってどういうイメージだったんですか?

ネロ:賛否両論のバンド。新しいことをやるってそういうことだと思うんですよ。良い評価だけじゃない、不評が出てもいいから、いい意味で引っ掻き回せるバンドになりたい。何するかわからないからちゃんとついていかないとって思わせたいんです。

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