INTERVIEW

ユナイト

取材/文:なるまゆか   公開日:2015.07.08

今年3月に結成4周年を迎えたユナイトがニューアルバム『UNiVERSE』を7月8日にリリースする。
前作『Ai』から1年半振り、現体制で初 めてのフルアルバムとなる今作は、歌謡曲のエッセンスがあったり、お祭りのようにリズムで楽しませたり、ピアノでじっくり聴かせたり、シャウトで思いっき り暴れさせたり、『UNiVERSE』=“宇宙”というタイトル通り、宇宙に光り輝く星のように強い個性を放つ魅力たっぷりな楽曲が揃っている。
ユナイトの見せる宇宙はとてつもなくおもしろい。

INTERVIEW > ユナイト  (1/3)

「広い宇宙に輝く星たち」

―― 今作は「UNiVERSE」という壮大なタイトルが付きましたが、このタイトルの経緯は?

椎名未緒:実は、自分が想像していたよりもタイトルを決める期限が早かったので、このタイトルを付けたのはまだ候補曲が揃う前だったんです。まだ曲も揃っていない状況で明確なアルバムタイトルにしてしまうと、そのタイトルから逸脱していたらどんな良い曲でも入れられなくなってしまうし、アルバムとして収拾がつかなくなってしまうと思って、大きな枠を与えられるタイトルにしたくて「UNiVERSE」にしました。これならどんな曲が来てもはまってくれる気がしたし、ユナイトっぽいタイトルだなと。

―― 「UNiVERSE」のスペルの頭はユナイト(UNiTE.)と同じですからね。

椎名未緒:そう。ユナイトのユニバース、ユナイバースです(笑)。ファーストアルバムの『STARTiNG OVER’S』は、好きな曲、良い曲だけを入れて、コンセプトもなく初期衝動のみのグチャグチャな感じが出たアルバムで、そういう雰囲気がユナイトらしくて好きで、今回も莎奈さんが入って1枚目のアルバムだったので、『STARTiNG OVER’S』のときの初期衝動的なものがほしいと思っていたんです。だから、このアルバムを取りまとめるような、象徴する表題曲は俺が書くから、他のメンバーは自由に書いてきてほしいと伝えて。宇宙にある色々な星のような、自由な感性で個性的な曲が揃えばいいなと思っていました。

―― なるほど。1曲目に表題曲の「universe」があって、バーンと勢いよく始まったところでまた2曲目でプロローグのように新たな始まりを迎える曲順がとてもおもしろかったのですが、「universe」が取りまとめる役割というのを聞いてこの曲順がすごく納得できました。

椎名未緒:まさしくその通りですね。

―― 「universe」に関してはどのように制作を?

椎名未緒:「universe」は、表題っぽい曲であることはもちろん、今までの反省点として、表題曲がライヴで使いづらいっていうのがあったので、それを改善しようと思って、ちゃんとライヴで使えて表題曲として映えるものを考えて作りました。俺が今までで一番時間をかけて作った曲です。今までの最長記録は前のバンドのときの1週間だったんですけど、「universe」はそれ以上の時間ずっと悩んでましたね。

―― 未緒さんを悩ました原因は何だったのでしょう?

椎名未緒:サビの転調ですね。サビで転調しちゃうとキーが高くなって結さんの良い声が使えなくなってしまうな、でも全体のキーを下げるとギターのおいしいところがなくなってしまうなと思って、基本的にはサビで上がる転調が好きだけど、下げる転調にしてみたんです。そうしたら意外とうまくはまって。キーとメロと転調のしかたですごく悩んだけど、この下の転調が上手くできたことでスッと曲が完成しました。

―― 莎奈さんは初のフルアルバム制作となりましたが、どのように挑まれましたか?

莎奈:今回の曲作りは、元々あったものをアルバム用にフルコーラスにする作業がメインでまるっと1曲アルバム用に作ったのは「—キリトリセン—」だけなんです。今回未緒さんがアルバムの工程表というかエクセルのシートにスケジュールとか色々まとめてくれていて、その表のまだ曲が出揃っていなくて虫食いみたいになっていたところに、こういう曲調がほしいっていうメモ書きがしてあったんですけど、「激しい」って書いてあったところがあったので、じゃあ激しい曲を作ろうと思ってできたのが「—キリトリセン—」です。

椎名未緒:工程表は、作業をスムーズにするために作っていて、曲ができたら○をつけて、歌詞ができたら○をつけて、というふうに作業を進めていて、「激しい」って書いたら誰かが作ってくれるかなと思っていたらまんまと罠にはまってくれました(笑)。

莎奈:はまりましたね(笑)。

―― (笑)。莎奈さんから生まれてくる楽曲は未知数なので、どんなものが出てくるか楽しみにしていましたが、「回想」は歌謡曲のエッセンスがありましたね。

莎奈:そうですね。サスペンス的なニオイがしますね(笑)。「回想」はどうやってできていったか正直覚えていなくて。こういうスケールを使いたいとかそういうスタートだと思うんですけど、曲にするつもりはなかった気がします。フレーズとして作っていたものが曲になった感じですね。「マーブル」の制作をしているときに、まだ「マーブル」が今の形になる前にこの曲ができて、でもシングル曲になれないじゃないですか、「回想」みたいな曲調って。表題曲もできてないのになんでこんな曲を作っているんだって思った記憶があります(笑)。「造花と嘘」もその頃には原型ができていました。

―― 「回想」も「造花と嘘」も、“居場所”“自己の存在”というキーワードが挙げられると思うのですが。

莎奈:そう言われれば居場所というのは自分のなかでずっとテーマになってるかもしれないですね。「造花と嘘」、「回想」、「マーブル」は、自分のコンプレックスが反映されている気がします。

椎名未緒:こういうテイストの歌詞を書く人は大概言葉の引き出しが少ないというか、しょぼくなりがちだけど、莎奈さんの書く歌詞は小説みたいなんです。俺は言葉多く説明するけど、莎奈さんは少なくてそれがいいなと思いますね。あと、句読点を打っていて、そこも俺と大きく違うところですね。

―― 莎奈さんは言葉というより文章としてとらえている?

莎奈:ああ、そうかもしれないです。文で読める歌詞にしようとは意識してますね。

―― 初のフルアルバム制作での苦労や不安は?

莎奈:時間的な不安がありました。曲がちゃんと揃うのかなって。いつもは曲があってドラム、ベース、ギター、ヴォーカルって順番に録っていくんですけど、今回バラバラで。4周年ライヴのあたりから制作がスタートしてバタバタしているなかで始まったから、ちゃんと完成できるのかすごく不安で。

椎名未緒:自分の不安はないけど、うちには約1名、パンチの効いた人がいるので、その心配をしていました。「これは今回LiN曲なしか!?」って(笑)。

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