INTERVIEW

LEZARD

取材/文:なるまゆか   公開日:2015.07.14

INTERVIEW > LEZARD  (3/3)

「自分から出てくる言葉は全部歌詞に費やしたくて、
  余計な言葉を発したくなかった」

 

―― 「デタラメ」も80年代の空気感で、幅を広げていますね。

公佑:そうですね。「理由」と「デタラメ」は今までに出してこなかったLEZARDの新しい部分です。「理由」はDAPPYも相当ビックリすると思う。

来夢:急に渋くなるもんね。

公佑:「サマーヒーロー」のカラフルな感じがいきなりモノトーンになる(笑)。でもきっとこういう感じはみんな好きになってくれるんじゃないかな。

来夢:俺、「理由」でもMV撮ってみたかった。

公佑:いいね!メッチャかっこよくなりそう。

natsume:影多めでしょ(笑)。

公佑:そうそう。LEZARDがこういう曲をやると…というところをこの曲は楽しんでもらいたいですね。それと、今回鍵になったのはピアノ。曲が多いとアレンジや音色面ですごく悩んでしまって、アルバムとして音色を統一することもできるし、切り離すこともできる。そのバランスを上手く取ってくれたのがピアノだったんですよね。すごくキーになった楽器です。

―― なるほど。そして今回はTACCさん作曲の「大問題MUSIC」が収録されています。TACCさんの作曲はレアですけど、今回作曲してみようと思ったのは?

TACC:元々そんなに作曲はできなかったけど、LEZARDを結成してから曲を作りたい気持ちはあったんです。シングルだったら公佑や来夢の曲がいいだろうけど、アルバムなら僕の曲があってもいいのかもと思ってチャレンジしてみました。とりあえず聴いてもらって採用するかしないかはみんなで決めればいいかなと。公佑や来夢の曲とは違う立ち位置の曲にしないと意味がないと思ったし、シンプルに、直感で楽しいと思える曲にしました。さっき話した「変わった」という部分に大きく関わりがあって、自分が変わっていなかったらきっとこの曲はできてなかった。ただ、来夢的にはこの曲は大問題だったみたいです。

来夢:デモ音源聴いてもらえば、俺が大問題と思った理由がわかると思う。歌メロがよくわかんなかった(笑)。

natsume:ドラムもどう叩けばいいかわからなかった(笑)。

来夢:とにかく斬新すぎたんだよね。「ここどうやって歌うんだろう」って疑問だらけ。

―― 「大問題MUSIC」の歌詞はデモを聴いた来夢くんの素直な気持ちだったんですね。

来夢:そう。この歌詞は一発書き。人生初の試みだけど、曲からのインスピレーションを一気に書いてそのまま歌詞になってる。書き直し一切なし。

―― 今回、12曲の歌詞を書くのは大変だったでしょう。

来夢:「全部新曲にしよう」って言ったの誰だよって思った(苦笑)。ボリューム的にもメチャメチャ大変だったし、メッセージが強いから妥協なんてできなくて詰め込んだらすごく濃いものになって。歌詞を書いている間、誰とも会話しなかったんだよね。自分から出てくる言葉は全部歌詞に費やしたくて、余計な言葉を発したくなかった。それくらい入り込んで黙々と書いて、もう悟りが開けるレベル(笑)。でも、それくらい注ぎ込んだから全部満足できる仕上がりにできたんだけど。

―― お気に入りは?

来夢:気に入っているのは「平成花子」。なんか客観的に聴けるというか、自分で書いた感じがしなくて、自分で書いた歌詞だけど、改めて聴くと自分にもしっかり響く。さっきも移動中に聴いて「なるほど、こいつ良いこと言うな」って思ったくらい(笑)。

―― 一番時間がかかった歌詞は?

来夢:時間がかかったのは、「ウルトラポジティブマン」かな。戦隊ものっていうところからこのタイトルが生まれたんだけど、書いているうちに自分はポジティブじゃなくて本当はネガティブなんじゃないかと思ったりして、書きながらゴールがいくつもできちゃって、5パターンくらいできちゃったから、悩んで時間がかかったな。

―― さて、今回の『トカゲッチュ』、どんなアルバムにできたと思いますか?

natsume:『トカゲッチュ』はLEZARDがアーティストになれたアルバムですね。世界的な流通はやっぱりシングルよりアルバムだと思うから、このアルバムを出せてやっとアーティストとして胸を張れる気がするんです。フルアルバムを作れずに終わるバンドもいるなかでこうやって作れたことは幸せだと思います。

TACC:1枚目のアルバムって、LEZARDが続く限り、ずっと言われるものだと思うんです。好きなアーティストのアルバムで何枚目が好き、とかあるじゃないですか。そういうものすべての基準、バンドの基準が1枚目だと思うんですよ。そんな1枚目に相応しいアルバムにできた自信があります。すごく大事なアルバムになりました。

来夢:想いを超えた強いものが詰まった作品になったし、このアルバムを作って寿命が20年縮んだ気がする。

公佑:インタビューのたびに年数が増えてる(笑)。

natsume:こないだ10年だったのが20年になった(笑)。

来夢:寿命が削られるくらい命をかけて作ったアルバムだから、とにかく聴いてほしい。これを聴いてLEZARDの夏を楽しんでほしい。

公佑:シングルよりもアルバムのほうがもしかしたら出会いが多いアイテムなのかもしれない。フルアルバムだから聴いてみようという人もいるだろうし、新しい出会いをくれるアルバムになったと思いますね。

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