INTERVIEW

LEZARD

取材/文:なるまゆか   公開日:2015.12.16

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―― 「かくれんぼ」のストレートさは、カップリングが変化球だからより際立っている気がしました。

来夢:ううん。俺たちにとっては「かくれんぼ」が変化球。「生き恥とアンバラ」と「悲しいお話」はライヴを意識して作った曲だから、これまでのLEZARDのイメージの曲、つまりは直球だと思う。

―― そうか、LEZARD的には「かくれんぼ」が変化球なんですね。

来夢:他のバンドでいう変化球がこれまでのLEZARDの直球だったから、「かくれんぼ」は変化球になるんだよね。この曲はすでにライヴでもやっているけど、振付もないし、ノリも難しいからみんな戸惑ってる気がする。

natsume:確かに「かくれんぼ」はリズム的にもLEZARDにしたら珍しくて、王道のロックだけどLEZARDがやると新しい変化球を見せられたような気持ちになると思いますね。カップリングは3曲ともLEZARDらしくクセが強い曲で、「生き恥とアンバラ」と「悲しいお話」は暗いダークな雰囲気を持っている曲なんだけど、そのなかに「Tink Pon」があるのがいい意味で違和感があって、いきなり誰かに殴られたくらいの衝撃だと思う。「Tink Pon」は明るくポップな曲調なのに存在感がありすぎる。4曲ともきっちり個性が分かれていて、そういう見せ方をできるようになったのも成長の証だと思いますね。

TACC:僕のソロシングルだったら、今回の4曲のなかで「Tink Pon」をタイトル曲にしますね(笑)。写真はこのままで曲が「Tink Pon」だったらそれもまた違った意味で変化球になりますよ。二段仕掛けの変化球。

公佑:それはそれでおもしろかったかも(笑)。

TACC:「かくれんぼ」は確かに昔の公佑っぽい曲で、でもしっかりLEZARDの要素が入っているから、昔のテイストでありつつも、ちゃんとLEZARDの曲になっているし、LEZARDとして「かくれんぼ」は新しい進化の曲になったし、どれを聴いてもLEZARDっぽいと言える状態にできたと思う。いいバランスで完成させることができました。

公佑:新たにLEZARDを好きになってくれる子がいる反面、今までLEZARDを好きだった子が、私の好きなLEZARDはこうじゃないって思ってしまうのはダメだと思ったんです。これまで好きでいてくれた子にも喜んでもらえないと意味がないし、別に新しいバンドをやるわけじゃないから、LEZARDらしさもしっかり反映させたかったんです。

―― 今回の「かくれんぼ」のテイストはあくまでLEZARDの一面であると。

公佑:そう。大人になったかと思ったら、またハチャメチャなことやるかもしれない。結局、色々な面を見せられるのはバンドとして強いと思うし、それこそがヴィジュアル系の醍醐味の気もするんですよね。

来夢:LEZARDはライヴで楽しい曲がたくさんあるけど、暴れるだけがライヴじゃないし、心を盛り上げられるヴォーカリストになりたいと俺は思っているから、「かくれんぼ」はそういう意味で自分たちにとって一歩前に進めた曲だと思う。

―― なるほど。さて、来年は、3周年ということで春から記念ワンマンツアーもありますが、このツアーはワンマンでは初めてとなる土地も多いですね。

公佑:そうですね。「好きなバンドが地元に来てワンマンをやってくれるのはすごく嬉しい」ってファンの子に言われたことがあって、来夢とnatsumeは九州にいたからそういう気持ちを知っていただろうけど、俺とTACCは東京でワンマンがあるのは当たり前だから、「地元に来てくれる」っていう感覚がなくて。そういう待っていてくれていた人たちの気持ちに応えられるツアーになると思います。本当に楽しみです。

natsume:僕は地方組だから好きなアーティストが地元に来てくれる嬉しさはすごくよくわかるんです。自分のいる県に好きなアーティストがいるってすごく特別で、その感覚がわかっているからこそ、楽しみに待ってくれていた子たちにとって最高の思い出になるようにしたいなと思いますね。LEZARDを好きになってよかったと思ってもらえるツアーにします。ニコファーレという特殊な場所もあるので、どんなライヴになるか楽しみにしてます。

TACC:初めてワンマンをやったときの気持ちに戻れるような気がしています。緊張、不安、ドキドキ、色々な感情が入り混じった、あの感覚。有り難いことにどんどんキャパが大きくなって、地方でワンマンもできるようになって、気持ち的にはワンマンに慣れてきているんですけど、初めて行く土地があると、昔の気持ちが蘇ってくると思う。15箇所も回れるのは幸せだと思いますね。今年の夏もワンマンツアーがあったけど、同じライヴなんて1本もなくて、各地でやる1本1本を大事にしたいし、いつまでも覚えていられるようなライヴにしたいと思ってます。

来夢:このツアーは、各地で何かを残していきたいし、改めて本当のライヴというものを作っていきたいと思ってる。俺は命をかけて声を、歌を伝えたい。でもライヴに来てくれている人たちはただ単純に楽しみたいだけで来ている人が多い気がして、そこで温度差というか、すれ違いが生じている気がするんだよね。もちろんそれぞれで思いっきり楽しんでほしいけど、それだけじゃないと思うから。楽しむだけだったら他のバンドでもできるし、LEZARDのライヴでしか味わえないものを観ている人に受け取ってもらいたい。俺は楽しませたいだけじゃなくて、歌で伝えたいものがあるから。俺はそういう次元で勝負したい。

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