INTERVIEW

摩天楼オペラ

取材/文:なるまゆか   公開日:2011.07.04

昨年末、ミニアルバム『Abyss』でメジャーデビューを果たし、さらなる高みを目指して歩き始めた摩天楼オペラ。型にはまらないパワフルなドラム、職人 技光るアクの強いベース、歌うようにしなやかな技巧派ギター、独特な世界観を付加するキーボード、一度聴いたらクセになる類い稀な才能を持つヴォーカル。 この5つが相まって生まれるエネルギーと、ヴィジュアルシーンで群を抜いてハイレベルな演奏力は、見た者を必ず虜にする。そんな彼らのメジャー1stシン グル「Helios」は、重く暗い曲調ながら、太陽の光のように聴く者を勇気づける絶対的な力強さを持った楽曲。へヴィなサウンドの中に際立つシンフォ ニックな調べ。摩天楼オペラの楽曲はいつ聴いても不思議な魅力に包まれている。
摩天楼オペラの楽曲のほとんどを手掛けるVo.苑と「Helios」を生み出したkey.彩雨に話を訊いた。

INTERVIEW > 摩天楼オペラ  (1/3)

太陽が照らす愛しき世界

―― 今年1月、『CRUSH!-90′s V-Rock best hit cover songs-』リリース時のインタビューで苑さんは「X JAPANのYOSHIKIさんに憧れてバンドを始めた」とおっしゃっていたんですが、苑さんはずっとヴィジュアルシーンで活動していたんですか?

:最初YOSHIKIさんに憧れてバンドを始めたのでヴィジュアル系バンドをやっていて、途中でメタルに浮気したんですけど、結局はヴィジュアル系に戻ってきました。

―― 戻ってきたってことはそれだけヴィジュアル系に魅力があったってことですよね?

:そうですね。YOSHIKIさんのメイクとかヴィジュアル面にも憧れたし、X JAPANはメタルバンドなので、メタルとヴィジュアル系の融合というか、ヴィジュアル系の方が自分のやりたいことを全部表現できる気がしたんです。

―― 苑さんが考えている“摩天楼オペラ”はどういうバンドですか?

:摩天楼オペラというバンド名は、現代の象徴である“摩天楼”と古典的な、古き良きものの象徴である“オペラ”というのを合わせて付けたんです。なので、そういう古典様式と現代様式の融合を表現しているバンドが摩天楼オペラです。

―― 彩雨さんはずっとヴィジュアル系バンドをやっていたんですか?

彩雨:いや、最初は普通のロックバンドだったんですけど、自分の作ってる曲とか当時のメンバーの音楽性もヴィジュアル系でやれそうな気がしてそのときのメンバーでヴィジュアル系に足を踏み入れたのが始まりです。

―― 彩雨さんはAnziさんと一緒に途中でバンドに加入しましたが、加入前に摩天楼オペラに抱いていたイメージはどういうものですか?

彩雨:入る前も今も変わってないんですけど、へヴィなバンドサウンドにきれいなキーボードの音が乗って、苑さんのきれいな声があって、メロディもきれいで、っていうイメージですね。

―― ヴィジュアルシーンだと5人バンドはツインギターが主流で、キーボードがメンバーに居るというのは珍しいと思うんですけど、彩雨さんがいるからこその摩天楼オペラの強みはどういう部分だと思いますか?

彩雨:色々あると思うんですけど、やっぱりライブの運びなんかはキーボードから始まったりすると曲と曲がスムーズに繋がってライブの流れや空気を上手く作れたりするんで、そこは強みだと思いますね。楽曲を作っていく上では、ギターとの役割分担ができるし、摩天楼オペラというバンドのカラーを打ち出すためにはキーボ-ドが不可欠だと思ってます。

―― 苑さんがバンドをやる上でキーボードはマストですか?

:マストです。X JAPANに憧れて、というところも強いですし、自分は壮大な世界観が好きなんですけど、自分で作曲するときにたとえギターで作ったとしても必ず頭の中でキーボードというかストリングスの音が鳴ってるんですよ。俺にとって必要不可欠な楽器なんで、同期でカッチリ慣らすよりもメンバーでいてほしいんです。今まで色んなバンドをやってきましたけど、人生の後半4バンドくらいはずっとキーボードがメンバーにいましたね。

―― 摩天楼オペラは5人のバランスがとても取れているバンドだと思うんですけど、他の3人がどういう方か紹介してください。まずはAnziさん。

:Anziくんは、ファンの方からすると、雰囲気のあるダンディなメタルギタリストってイメージが強いと思うんですけど、実はすごく子供っぽいところがあるんですよ。振り幅が大きいというか、ダンディな大人の面もあり、子供っぽいやんちゃなところもあり、男として魅力的な人ですね。

―― なるほど。燿さんは?

彩雨:燿さんは面倒見がいい人ですね。キーボードの位置とか衣装とか細かいとこまで見てくれていて、色々アドバイスしてくれたりします。摩天楼オペラのお母さんみたいな存在です(笑)。

―― (笑)。悠さんは?

:リーダー的なことは基本的に俺がやってるんですけど、そういうのを抜きにしてバンドの土台というか、中心というか、みんなを支えてくれる人です。

―― ドラマーの悠さんがそういうバンドの支柱的な存在なのはバンドにとってすごく大きいですよね。苑さんは悠さんと一番付き合いが長いそうですが、やはりドラムは悠さんしかいない、と。

:そうですね。悠と知り合ってすぐに「俺のバンド人生、こいつとだな」って直感で思ったんです。それを言ったら悠も「俺もそう思う」って言ってくれたんで、運命的な出会いだったと思います。

―― 相思相愛(笑)。

:まさしく(笑)。

前のページ (1/3) 次のページ