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MUCC

取材/文:なるまゆか 写真:石井亜希   公開日:2013.12.11

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MUCC 2DAYS CIRCUIT 2013 “Hypnos & Thanatos”
2013.11.28@新木場Studio Coast

MUCC 2DAYS CIRCUIT 2013“Hypnos & Thanatos”。“Hypnos”と“Thanatos”、異なった表情を2日間で見せているツアーも終盤戦。新木場公演2日目となったこの日は“Thanatos”。激しく魅せるセットリストだ。

SEとともに手拍子が起きると、ステージにかかった紗幕の中に赤い光が浮かび上がった。ストロボの強い光のなか、オーディエンスの大きな歓声をBGMにメンバーが登場。紗幕に映し出されるシルエットがストロボの光に煽られ点滅を繰り返す。
SATOちのシンバルを合図にスタートしたのは最新シングル「World’s End」。MVが流れる紗幕の後ろにうっすらと映るメンバーは、凛と引き締まった表情をしていた。
次にYUKKEのベースが奏でたのは「大嫌い」。フロアの天井から降り注ぐスモークがオーディエンスを包むと三角形の照明トラスがダウンし、四方八方に光を撒き散らす。幕が降り下手に飛び込んできたミヤの生き生きとした表情とセンターでニヤリと笑いながらベースを鳴らすYUKKEが印象的。

逹瑯が「楽しんで帰れよー!死んで帰れよー!」と煽るとオーディエンスも拳と声で想いを返し、「茫然自失」、「絶望」と暴れさせると、「夢死」でさらにへヴィに攻め込んだ。哀愁あるギターが特徴の「アゲハ」でのオーディエンスの歌声や、「WateR」でのコール&レスポンス。MUCCのライヴで味わえる一体感は相変わらず心地良い。
「今日はとことん汗かいて、どんどんバカになっていこう!昨日はマイペースでいこうって言ったけど、今日はハイペースで!」
逹瑯の一言はオーディエンスの熱をより高めた。
9月にリリースされた「HALO」の次に演奏された「ハニー」の冒頭で、ミヤは自身の前に置かれたスプリングリバーブを思いっきり蹴った。いい具合に振り切ったミヤのテンションにつられ、他のメンバーもオーディエンスもどんどん“バカ”になっていく。

バックライトがドラムセットを照らし美しい光の演出を見せた「ママ」、YUKKEのアップライトベースが色を効かせた「自演奴」、そして全員がドラム台に集合してスタートした「商業思想狂時代考偲曲」と、言葉通りハイペースに魅せていき、さらに「咆哮」、「Mr.Liar」ととことんラウドに畳み掛けると「MAD YACK」で凄まじい熱量を帯びたフロアの上手後方と下手後方にサークルができた。あれだけ人が詰まっていたはずのフロアに一瞬で大きなサークルを作り、合図とともにクルクルと楽しそうに回るオーディエンス。MUCCというバンドで繋がっている仲間たちの一致団結はとても素敵な光景だった。

本編ラストはMUCCのライヴではお馴染みの「蘭鋳」。
「こんなに天井も高くて広いライヴハウスなのに、酸素が薄くなってます!今日のみんなの死因は窒息死だな(笑)」
とニヤリ顔を見せる逹瑯。「蘭鋳」でも再びフロアにスモークが降り注いだ。キメどころでばっちりタイミングのあったスモークの発射に感動を覚えた。このスモークのタイミングは調整が難しいようで、ミヤいわく、「みんな、持ってるな」とのこと。

沸き上がる熱気が引かないフロアからは手を叩いたり足で地面を鳴らしたりしながらアンコールの声が上がる。
ステージにメンバーが再び登場すると、逹瑯が、「このツアーは毎週末にライヴがあって、そのせいか1ヶ月があっという間だった
と話し始めメンバーMCへ。
「STUDIO COASTはみんなの顔がよく見えて気持ちのいいハコ。まだ終わってないけど楽しいツアーになって、いい感じにステップアップできたと思います」と話したYUKKE。話が一瞬途切れフロアから「頑張れー!」の声が上がると、「MCで頑張れってないよな。頑張れってスポーツの応援とかじゃない?(笑)」と逹瑯が茶化す場面も。

デスボイスで煽ったミヤはアンコールのコールの仕方がかっこいいという話から新木場公演で販売がスタートしたカレンダーの話題に。どうやらミヤの描いた絵が相当インパクトがあるようで逹瑯の解説によると「地獄みたい」とのこと。「今までのカレンダーもメンバーの誕生日にケーキのアイコンが付いてたと思うけど、今年はYUKKEの顔になってるからね」とミヤ。「打ち合わせなしに“アイコン書いてください”って言われて俺が一番に書いたらみんな乗っかってYUKKEの顔になった」とミヤが話すと、逹瑯は「あー、俺ちゃんと見なかったから自分の顔書いちゃった。ミスった!」と悔しそうな表情に。

逹瑯に「一人でイメージショットみたいなのずっと撮って、雨のオーケストラのPV作ってるんだよね」とバラされてしまったSATOちは「難しいんだよ…PVの監督ってホントすごいと思う。でも、完成したら見てほしい!」と。草を摘んでいるシーンなど色々なSATOちが見られるPVだそうなので完成を楽しみに待ちたいところだ。

逹瑯が「知ってた?15周年イヤーを長くやりすぎて気付いたら16周年迎えて17年目に突入してたんだよ」と話し始めると、ミヤが「ごめん、意味がわからない」と指折り数え始め、そこから今が何周年で何年目なのかという話題が続いた。結局、「俺らがわかってないだけでみんなはわかってるからいいよ」と半ば無理矢理話を終わらせたのだが、「あーまたニルヴァーナやれなくなっちゃう」と、疑問を投げかけたことを後悔するミヤ。宥めるように「今日はちゃんとニルヴァーナやるよ!みんなで歌いましょう!」と逹瑯が言い、「ニルヴァーナ」へ。オーディエンスの声が場内に広がる様をじっくり味わう逹瑯。そのまま「謡声」、「フライト」とハイテンションに駆け抜けた。思いっきりライヴをやり終えた表情は清々しく、満たされた最高の表情で東京での年内ラストワンマンを終えた。

MUCCには新木場の広いステージがよく似合う。狭いライヴハウスで揉みくちゃになるようなライヴももちろんいいが、MUCCの豪快なサウンドが開けた空間に響く様は、見ていてとても爽快だ。
MUCC 2DAYS CIRCUIT 2013“Hypnos & Thanatos”は福岡公演、そして年内最後のワンマンライヴ「MUCC 2DAYS CIRCUIT 2013 FINAL“Hypnos vs Thanatos Z -神と神ドーンΣ(゜Д゜)-”
へ続く。12月22日、大阪オリックス劇場で行われるファイナル公演もきっと見ごたえたっぷりな豪華なライヴになることは間違いない。悔いのない2013年にするためにも見逃してはいけない。

 

MUCC 2DAYS CIRCUIT 2013 “Hypnos & Thanatos”
2013年11月28日(木)新木場Studio Coast セットリスト

1.World’s End
2.大嫌い
3.茫然自失
4.絶望
5.夢死
6.アゲハ
7.G.G.
8.WateR
9.HALO
10.ハニー
11.ママ
12.自演奴
13.商業思想狂時代考偲曲
14.咆哮
15.Mr.Liar
16.MAD YACK
17.蘭鋳

EN1.ニルヴァーナ
EN2.謡声
EN3.フライト